投稿したユーザー : masumin01
あらゆる製品を生み出すには、製品を作るための素材が必要不可欠です。
そういった素材を作る素材メーカーは直接生活に深い関わりがないため、「どんな会社なの?」「素材メーカーってどんな仕事をするの?」という方も多いでしょう。
素材メーカーは歴史が長い会社も多く、日本の産業を支えてきたといっても過言ではないでしょう。
そんな素材メーカーに就職を考えている方は、仕事内容や仕事の種類について理解していると就職先を選ぶ際に役に立つでしょう。
こちらでは、素材メーカーの仕事内容や種類、素材メーカーに就職する際に必要なスキルや経験についてご紹介します。
素材メーカーとは、様々な製品のもとになる素材を作る会社です。
あらゆるものを作るための素材を研究・開発し、自社で商品を製造する会社もあれば、他産業へ提供している会社もあります。
素材メーカーは古い歴史を持つ会社も多く、中には100年もの歴史を誇る企業も少なくありません。
素材メーカーが世の中で注目されることは少ないですが、どの企業も生活の中でなくてはならない企業であり、素材メーカーがなければ生み出せない製品もたくさんあります。
扱う素材によって関連する業界は異なりますが、素材メーカーに関連する最大の業界は建設業界や自動車業界などがあり、その他にもアパレル業界や印刷業界など、様々な分野で重要な職種です。
素材メーカーの仕事内容は、次のようなことがあります。
素材メーカーの研究・開発職は、技術系の仕事です。
新しい素材や既製品の研究・開発を行うだけでなく、素材の原料となるものの仕入れを行います。
その他にも製品を扱う施設や設備の管理も同時に行うこともあります。
素材メーカーの営業職は、研究・開発職で生み出した素材を他産業に売る仕事です。
素材メーカーで作られる製品は、素材一つでは製品にはならないため、とても重要な役割を果たしています。
ほとんどが受注生産になるため、営業力だけでなく素材に関しての知識やコミュニケーション能力も重要になります。
素材を販売した際には、顧客への搬入・物流・製品の管理などの営業職が行うこともあり、仕事内容は多岐にわたります。
素材メーカーにはたくさんの種類がありますが、中でも代表的な素材を扱っている企業をご紹介します。
化学系の素材メーカーでは、大きく分けて総合科学メーカーや誘導品メーカー、電子材料メーカーの3種類があります。
化学系の素材メーカーは、企業間で行うビジネスが多いため普段の生活ではあまり関わりがなく知名度は低いかもしれません。
最近ではテレビCMで目にすることが増えた「AGC」は、聞いたことがある方も多いでしょう。
その他にも、富士フィルムホールディングスや旭化成、三菱ケミカルホールディングスなど、素材メーカーの中で代表的な企業があります。
それぞれの企業が扱っている素材は、塩化ビニル樹脂・シリコーン・半導体シリコン・ガラス・セメントなどがあります。
鉄鋼を扱う企業では、高炉メーカー・電炉メーカー・特殊鋼メーカーの3種類に分類されます。
自動車や建設、鉄道などを製造するために必要な素材を作る企業で、鉄鋼製品を主に扱っています。
鉄鉱石や原料炭を使用する高炉メーカー、電気炉を使った土木や建築、スクラップなど普通鋼を扱う電炉メーカー、自動車やトラックなどに使用する素材を製造している特殊鋼メーカーなど、扱う素材は異なります。
紙やパルプは、日常生活でよく使用されるトイレットペーパーやティッシュ、ダンボール、印刷用紙などに使用される原材料を輸入し、加工しているメーカーです。
紙やパルプは一般消費者向けの製品だけでなく、産業用の製品などでも最も需要が高い企業です。
最近ではデジタル化が進み、印刷用紙やノートなどの消費は以前と比べ需要が減少しています。
しかし、宅配業の増加、個人で行うフリマアプリなどの急増からダンボールの需要は増えています。
紙・パルプの主な企業は、レンゴー・大王製紙・リンテック・三菱製紙などがあります。
繊維系の素材は、衣料用繊維、工業製品用繊維などを扱っています。
繊維系のメーカーは、化学と繊維の両方を扱っている企業も多くあります。
身近な製品としては洋服やマスクなどがあり、最近ではマスクや医療品の需要が増えています。
主な繊維系素材の企業は、帝人・ダイワボウホールディングス・日清紡ホールディングス・ニッケ・旭化成などがあります。
非鉄金属は、金・銀・銅・アルミ・ニッケルなど鉄以外の金属を扱う企業です。
主に銅とアルミがメインになっていますが、他にも様々な原料を扱っているメーカーも多くあります。
生活に深く関わりのある製品としては自動車や家電、電線などがあり、それらの素材を製造しています。
主な非鉄金属の企業は、三菱マテリアル・フジクラ・昭和電線・三井金属鉱業・住友金属鉱山などがあります。
素材メーカーに就職を希望する方は、就活に有利なスキルや経験があるとアピールもしやすいでしょう。
やる気も非常に重要ですが企業としては、有能な人材を求めているため会社に貢献できる人・将来が見込める人材を求めています。
こちらでは、素材メーカーに就職する際にあると良いスキルや経験をご紹介します。
働く上でコミュニケーションスキルはとても重要です。
素材メーカーにおいても同様で、コミュニケーションをしっかりと取れる人は会社にとってもとても重要なスキルと言えるでしょう。
特に素材メーカーの営業職を希望するなら非常に重要なスキルになるので、言葉の表現力が高い方は有利になります。
素材メーカーは海外進出を積極的に行っている企業も非常に多いため、高い語学力を持っているなら必ずピールしましょう。
海外に拠点を置いている企業も増えているため、英語力や海外経験がある人はとても有利になります。
研究・開発や営業などの分野においても英語力が必要になるため、就活前に英語力を身につけておくとアピール材料になります。
また海外留学の経験がある方、海外旅行が好き、などの経験もプラスになるはずです。
素材メーカーに就職する際には必須の資格はありませんが、あると有利になる資格をご紹介します。
繊維系の企業に有利な資格は「繊維製品品質管理士」です。
繊維製品品質管理士は、繊維の品質・性能・技術などに関する知識を身につけることができ、繊維に関するスペシャリストになることができます。
こちらの資格を持っていると、繊維の品質管理だけでなく顧客のクレーム対応・折衝などを任されることがあります。
そして、海外での取引をよく行う会社に就職希望の人は、TOEICで750点以上のスコアを獲得していると有利になる可能性が高いです。
これらの資格は、必須項目ではないため就職前に必ず取得する必要はありませんが、持っていると有利になります。
就職後に取得する人も多いようです。
ガソリンやアルコール類、灯油などを扱う業界に就職を希望する人は、「危険物取扱者」が必要になります。
素材は、あらゆる製品を製造する上で必要不可欠なものであり、素材がなければ製品が生まれることはありません。
日常生活の中でも素材を使われているものは多く、自分たちの知らないところで様々な素材が生み出されています。
素材メーカーは、化学や鉄鋼、紙・パルプ、繊維、非鉄金属の種類があり、それぞれの企業で様々な素材を扱っています。
中には、日常生活に欠かせない素材を作る企業もあり、なくてはならない会社なのです。
素材メーカーに就職する際にあると良いスキルや経験を持っている場合は、しっかりとアピールし就職に有利な状態を作りましょう。
職種研究では、様々な素材メーカーがありますので、自分にあった企業を探してみましょう。