投稿したユーザー : agentgate
人の役に立ちたい、人のために仕事がしたいという思いで、福祉業界に進みたいとお考えの方も多いでしょう。福祉業界といっても職種は多岐にわたります。インターンシップに参加することで、福祉業界の様々な業務を就職前に経験でき、説明会だけでは知ることのできない福祉業界の業務内容全般について知ることができます。今回の記事では福祉業界のインターンシップの内容や、参加するうえでの心構え、参加のメリットについてなどをまとめました。これから福祉業界のインターンシップの参加を検討されている方など、ぜひ参考にしてみてください。
まずは、福祉業界について解説をします。インターンシップに参加する前に、まずは福祉業界がどういったものなのか理解しておきましょう。
福祉の現場という意味で、「公務員福祉職」があります。社会福祉協議会やNPOや民間の福祉事業者とも連携し、地域の様々な福祉に関する行政サービスを推進します。地方自治体でもインターンシップを募集しており、行政実務を経験することができます。
地域に密着した福祉に関する活動を担っているのが社会福祉協議会です。地域のボランティアと協力し、高齢者や障がい者、子育て中の親子が気軽に集える「サロン活動」や、ボランティア活動に関する相談や活動先の紹介、また、小中高校における福祉教育の支援等、地域の福祉活動の拠点としての役割を果たしています。
主に民間事業者が様々な福祉サービスを施設で実施しています。訪問介護や医療機関が運営している施設もあり、直接的な支援を中心に福祉サービスを提供しています。
続いて、福祉業界の職種について紹介します。一口に福祉業界といっても様々な職種があります。参加するインターンがどんな仕事内容か、まず、確認する必要があります。福祉業界の主な職種・仕事内容についてここでは解説します。
まずは、高齢の方や障がいのある方を支える福祉の仕事の種類を紹介します。福祉のお仕事というとこの分野を想像される方も多いでしょう。「直接、利用者や対象者と関わり支える仕事がしたい」という方向けの職種と言えます。
介護職員や介護福祉士は主に、高齢者福祉施設や障がい者施設で働いており、サポートが必要な高齢者や障がいのある方の身体介護や生活援助を行います。資格がなくても介護職員として働くことは可能ですが、介護福祉士として働くには国家資格である「介護福祉士資格」が必要となります。
介護サービスを利用する方の自宅に訪問して、入浴介助や家事のお手伝いなど生活に必要な援助を行う訪問介護員(ホームヘルパー)という仕事です。訪問介護員(ホームヘルパー)の仕事をするには「介護職員初任者研修の修了」が必要です。
福祉の仕事には直接的な支援のほかに相談支援を行う福祉系の仕事もあります。カウンセリングの技法など専門的なスキルが求められる場合もあります。
介護や支援を必要とする方が適切な介護サービスを受けられるように、利用者と介護サービスを行う事業所を繋げる職種です。ケアプランの作成・介護施設との連絡・調整、適切な介護が受けられているかの定期的な調査を行います。
ケアマネージャーとして働くには「介護支援専門員実務研修受講試験」の合格後「介護支援専門員実務研修」の修了が求められます。ただし、ケアマネージャー試験の受験要件として、「介護福祉士資格」と「5年以上の実務経験」が定められているため、受験が可能になるまでに最短でも8年が必要です。
生活相談員は、特別養護老人ホームやデイサービスなどの介護施設で、入退所の手続きや関係機関への連絡、各サービスの手続き、介護職の兼務など幅広く活躍しています。生活相談員になるための要件は、各都道府県によって異なります。実務経験のみで生活相談員になれるところもありますが、多くの施設では「社会福祉士」や「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」といった資格が必要です。
ここでは、子どもと関わる仕事の種類を紹介します。
保育士は保育園や認定こども園、児童養護施設などで働きます。子どもの年齢に合わせた遊戯をしたり、日常生活のルールを教えたりするのが保育士の主な業務内容です。保育士になるには、「都道府県知事が指定した大学、または専門学校を卒業」もしくは「保育士試験への合格」が必要です。
児童指導員は、児童養護施設、児童発達支援センター、障害児入所施設などの児童福祉施設で働いています。施設によって仕事内容は異なりますが、子どもの生活に大きく関わる仕事です。児童指導員として働くには、「児童指導員任用資格の取得」のほか、施設によっては「公務員試験に合格者」に限定される場合もあります。児童指導員任用資格を取得するには、「都道府県知事が指定する大学、または専門学校の卒業」「児童福祉施設での実務経験」「教員免許もしくは社会福祉士、精神保健福祉士といった資格」のいずれかが必要です。
福祉業界のインターンシップでは施設における利用者援助などの福祉サービス直接的な提供や、自治体などで行政サービスや手続き業務などを経験することができます。実際の福祉の現場を経験することで業務イメージをしっかりつかむことができるでしょう。
自治体のインターンシップは行政課題を解決するためのワークショップなどが行われます。 それぞれの自治体が抱える課題を把握し、行政が行うべき政策や取り組みについて学ぶことができます。課題を解決するための政策や取り組みを考え、実際の行政サービスに反映させるプロセスを経験できるでしょう。また、実際の窓口にたって手続き業務などを経験することで行政の果たす役割の理解が深まります。
高齢者福祉施設・児童福祉施設・障がい者福祉施設など、福祉施設には様々な種類があります。それぞれ取り扱う福祉サービスは異なっています。各施設で実施される福祉サービスの実際を経験することで、座学や大学などの実習で学んだ知識などを実務経験で深めることが可能になります。利用者との触れ合いを通じて、福祉業界の理解を深めることができることでしょう。
福祉業界のインターンは施設で利用者に触れることも多く、ルールやマナーをしっかり守って、参加することを心がけましょう。利用者とのコミュニケーションも大切にし、職員の指示をしっかり守ることが重要です。
福祉・介護施設で行われるインターンに参加する際は、利用者の生活を第一に考えて取り組むことを意識しましょう。利用者1人1人の生活リズム・ペースがあります。安易な気持ちで利用者の生活領域に踏み入ることは、控えましょう。福祉・介護施設は利用者の「自立」を促進するために、個々人に支援計画を作成しています。その計画に基づいて支援サービスを提供しています。インターンは、利用者の生活、職員の業務の妨げにならない範囲で実施されます。
インターン中の詳しいルールなどはオリエンテーションの時に説明されますので、しっかりメモを取りましょう。また、職員からの指示、仕事のお願いをされた時は、内容を復唱して確認を取って返事をして間違え漏れがないように取り組みましょう。
福祉業界のインターンシップには以下のような目的・期待をもって参加をしている方が多くいます。
●福祉業界について理解を深めたい
●仕事・業務内容の理解
●大学などで得た知識・スキルをインターンシップの場で試したい
実際、参加することで多くの学びを得ることができます。参加することの意義について以下、紹介します。
福祉施設で接する利用者には様々な状態、境遇の方がいます。そのような方々と接するにあたっては、相手の立場に立ったきめ細やかな対応を行う必要があります。インターンシップで、実際の現場での業務を経験することで、福祉の現場に必要な相手に寄り添うホスピタリティを身につけることが可能です。
福祉施設での業務は一人ではなく、様々な人が連携して行います。利用者ひとりひとりに対してチームで対応するので、インターンシップに参加することで、チームワークの重要性やチームで物事を進めるスキルを学ぶことができます。
インターンシップでは福祉施設や介護の実際の現場で、職場で先輩職員と同じ仕事を体験・経験します。就職する前の学生時代のタイミングで、様々な福祉現場で施設利用者に接するといった実務経験を積むこともできます。インターンシップは実際の職場の雰囲気など、説明会などでは知ることができないことも実感できる貴重な経験です。
大学などで学んだ福祉の知識やスキルをインターンシップ先で生かし、実践的に業務を経験し、福祉業界への第一歩を踏み出しましょう。